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映画「悪人」

いきなりだが、幸せってなんだろう
たとえばそれは、か細い糸を懸命に紡いでいくようなことだと思う
たとえばそれは、真っ暗な部屋の中で、
天井から差し込んで来る細い一筋の光をつかもうとするようなものかもしれない
か細い糸はいつ切れるともわからず、またどこへつながっているともしれず、
もともと途中で途切れているかもしれない
だれもが光に満ちた世界に出ていきたいと願って、
必死に手を伸ばして光の筋をつかもうとしている







その一条の光を探してさまよう主人公の男
長崎の鄙びた集落で親代わりの祖父母と暮らし、解体業の仕事をしている
出会い系サイトで女と出会い、セックスをすると金をせびられる
金をせびる女は福岡の親元から離れて暮らす保険外交員
親に客を紹介してもらって契約を取り付ける
だが、実家には寄り付こうとしない
彼女は、男から金をむしり取ることで、
自分の価値を上げていたつもりだったのか
老舗旅館を実家に持つボンボンと付き合ってると女友達に見栄を張る
そのボンボンは何不自由なく育ち、毎晩仲間を侍らせて飲み歩く
虚栄の関係しか持たない小さな男

主人公が最後に出会った女は佐賀の田舎から一歩も出たことのない女
取り立てて不自由のいない生活だが毎日が空虚だ
一人でほおばるケーキの生クリームも彼女の心を満たしてはくれない
幸せになりたいと願っている
本当の幸せが、きっとどこかにあると信じている
だれかがここから救い出してくれないかと思っている
そしてメールを送った
保険外交員の女を殺した男に
それからすべてが回りだす
女は、人殺しの男に一条の光を見いだしてしまった
男の車に乗ってしまうと、日常はあっという間に遠ざかっていった
最初、それは浮き立つような気持ちだった
男が人殺しだと知るまでは。。。

灯台でふたりが朝日を見るシーンがある
ふたりとも涙を流している
やっと見つけたから
やっと光に満ちた世界を味わえたから
あのときの二人の満ち足りた表情が忘れられない


灯台で初めて愛した女の首を絞める主人公の切なさ悲しさ
一転して修羅の形相になる主人公。。。

人を愛し慈しむのも人間ならば
人を憎み殺めてしまうのもまた人間なのだ

幸せってなんだろうか
映画を観ている間、私はずっと考えていた



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